脳内整理Blog 〜Shota Hisahiro〜

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資本主義の終焉と歴史の危機〜現状把握のために〜

帯に内田樹さんとか佐藤優さんとかの有名どころが推薦!って書いてあって、

半年ぐらい待ったけど、Kindle版がでないので断念。

紙の本で購入。

 

【 資本主義の終焉と歴史の危機 / 水野和夫著】

 

でも、紙で買って正解でした。

それだけ周りの人に見せたい本っていうこと。必読かと。

 

今までの流れからの現状把握と、これからのなんとなくの流れの確認ができる良書。

 

日本だけじゃなくて、世界的に金利が低くなっている今の状況。

これって16世紀末から17世紀初頭にかけてのイタリアと同じ状態だそうです。

その「長い16世紀」と言われた時代は、海へ出て行って「周辺」と言われる途上国へ進出していけたので、「もっと先へ」って成長できました。

けど、今は、アフリカが出てきた時点で、「周辺」はなくなったよね、んでもうすでに、先進国と途上国とかいう「地理的・物的空間」に先はなくなってきて、英米は「電子・金融空間」まで広げて、「もっと先へ」っていうことを追求してきたけど、それももう限界が見えてきた…。

っていうのがざっくりとした本書の内容。

 

その中で、

グローバリゼーションの言葉の定義を改めてしていたり。

[ヒト・モノ・カネが国境を自由に超えるプロセス]ではなくて、

常に周辺を求める、[「中心」と「周辺」の組み替え作業]だということ。

その中で、今は同じ国内に「周辺」を求める末期になってるらしい。

*周辺の変遷:先進国同士〜途上国〜同じ国内(アメリカ:サブプライム層、日本:非正規社員、EU:ギリシャ等)

ってことは民主主義も成り立たなくなってくるってことでもあり…。

 

あと自由化の正体ってことで、ウォーラーステインって人の言葉を引用してるのが、

自由貿易は、じっさい、もうひとつの保護主義でしかなかった。つまり、それは、その時点で経済効率に勝っていた国のための保護主義だったのである。」
自由主義は、最弱の者と自由に競争でき、抗争の主役ではなく、犠牲者であるにすぎないか弱い大衆を搾取できる完璧な力を、最強の者に与えたかったのである。」

 

 っていうのもあったり。

と書いてて、この本は完全に僕の好きじゃない流れ(反自由主義、反成長)だったんだと確認しながらも、

ただこの流れは完全に客観視されてる流れだったので文句は言えず…。

 

最終的な流れは、前向きの「脱成長」、「脱成長という成長」という今までの歴史でなかった流れを作っていきましょう。それまでは現状維持でしのぎましょう。

というまとめ。

 

それまでの現状維持の間に、

「地理的・物的空間」を宇宙まで広げたり、

「電子・金融空間」の「もっと先へ」の空間が作られたりすると思います。

 

その中に関わっていけたらいいなーと思い、まとめとさせて頂きますかな。

 

 

でも残念なことに。

実はこれでは全然まとめきれてないってことにも気付いたので…

歴史は繰り返すとか、

歴史を把握してこそ今がわかるとか、

そういったことも含めて、とりあえず必読だと。

 

 

でわーん。