久々に紙の本を読んでみた。〜「紙つなげ!」〜
そんな僕でも久々に紙で読まなきゃって本に出会いました。
紙で読みたいけどかさばるのがなー…
もうちょっと上手く、簡単にシェアする方法考えたいな。森の図書室的な。
…前職では、
製紙会社から紙を購入して、出版社に紙を供給する会社に勤めてました。
そのときに1番衝撃だったことは、紙の種類の多さ。
実際に本に使われている紙は、
作る製紙会社もいくつかあって、
その中でも出版社ごと、本ごとに色や風合い、厚み等が全然違うし、
同じ出版社にも違う製紙会社から同じような品質の紙が入れられていてリスクヘッジをしてたり、
同じシリーズの本でもページ数によっても違う厚みの紙が使われてたり…
今度機会があれば、例えば文庫本でも違う出版社のものを見てもらうと全く違う色ってことに気付けると思います。是非。
そして、ちょうど入社して1年経とうとしてるときに起きた、
「東日本大震災」
東京で震度5強、それでも一瞬でも「死」を意識したし、
歩いて8時間ぐらいかけて家に帰ったり、
次の日スーパーとかコンビニからものが消えて、どうなるのかと思ったり、
会社の紙の倉庫が崩れたりしんでその整理に行ったり、
本当にすごいことが起こったな…って思ってたんですけど…
ちょっとした勘違いでした。
今更気付いたのはほんとに恥ずかしいけど。
それを気付かせてくれたのは、
「紙つなげ!彼らが本の紙を造っている」。
この本は前職の取引先でもある、
前職で本当にお世話になって可愛がってもらった方々の名前も出ている本。
この地震は普通に暮らしていた人を襲ったものであって、
この復旧はその普通の人々がやりきったこと。
これってほんとに一番忘れちゃ行けないことだと。
普通に生活していく中でも。
この震災で、日本の出版業界って結構の危機でした。実は。
東日本大震災が起こった、1週間後ぐらい、よく社内で行われていた会話。
「紙をどうにかして手に入れろ」
「どこか出版社潰れるぞ」
紙は優先して、出版社に出していたに関わらず、
その流れをこの本で知ることができます。
今まで本は読むけど、
紙についてほとんど考えたことなかった人(おそらくほとんどの人)に読んでほしい1冊です。
個人的には、
震災直後でも半年という期限を、
「工場を復興させるぞというモチベーションはもってせいぜい半年。客も今は同情で待ってくれるだろうが、あちらも商売だ。」
ということで決めきった倉田工場長。
「復活した8号で何か作れませんか?」
と言って大ヒット商品【b7バルキー】を作り、
売りまくった営業部の薮野さん。
この2つの部分、
全く違うように見えながら繋がっているような1冊の本になっているところが好き。
ぜひぜひ。
そして感想聞いてみたいです。
でわーん。